お客様インタビュー第一回目

第1回目は、花びし本店、梅田エリア2店舗全てご利用いただいております、アクセサリー製作、販売の
「tekuteku」のさわだともこ様にお話をうかがいました。
「可愛い」をギュッと詰め込んだアクセサリーは、独自の世界観で手に取る人々を笑顔にしてくださいます。

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tekuteku様

ー tekutekuさんは昔から花冠を作られているそうですが、手作り作品を作るきっかけは
  なんでしたか?

小さい時から手芸が好きだったんです。手芸とか洋裁をしている母の姿を見て育って、真似したいなーと思って。高校生の頃、ミシンを買ってもらって家でひとり服を縫ったりしていました。大学生になってバンド活動を初めたときになにか目立つアクセサリーをつけたいなと思ったんですけど、小柄だから市販のアクセサリーでは自分に合うものがなかったんですよね。それで、自分のサイズに合ったものを作ってみたら、案外簡単にできるなあと思って!それからはアクセサリーも作るようになりました。

ー 販売するようになったきっかけは?

自分で作ったアクセサリーを身につけていると、周りの友達が「かわいい」って言ってくれて、ある時に手作り雑貨を置いているカフェを経営している友人に「販売してみたら?」って勧められたんです。それまでは販売なんて考えていなかったけど、実際にお店をしている人が言ってくれてるんだから、やってみようかなって。最初に販売し始めたのはその方が主催したイベントだったんですけど、そこでいろんな方に見てもらえて、好評だったんです。それから自己満足で終わらせるより、本格的に作品販売をやっていこうと思いました。

ー では、本格的に販売を始めたのはtapie styleさん(大阪南船場にある雑貨店)で
  ということですね。

いえ、友人が仲介してくれた西ノ宮のカフェでの委託販売が最初です。そこから学生の頃から好きで憧れだったtapie styleさんに作品を置けたらなあと思って、飛び込みで持ち込んだのが転機でした。幸運なことに持ち込んだ日にたまたまオーナーさまがいらっしゃって、即OKを頂いて、翌日から販売できるようになったんです。

ー その頃の作品はどんな素材を使われていたのですか?

販売を始めた頃は、ブックカバーとか小さい巾着袋とかの布小物を作っていました。あと、ビーズのアクセサリーなんかも。造花も昔から好きで、ちょこちょこ買い集めはしてたんですけど、作品に使おうとは思ってなかったんです。作品作りをしていくうちに子どもの頃から好きだったコサージュを自分で作れないかなと思って造花を使いはじめました。好きなお花を束にしてフランス製のリボンをきゅっと結んだ、シンプルなコサージュがすごく人気で。ただ、当時は販売価格のつけ方がよく分かっていなくて、かなり安い値段をつけちゃっていましたね(笑)

ー 花びしをどのようにお知りになりましたか?

造花を扱っているお店を色々知っている友人がいて、その人に連れてきてもらったのが最初です。初めて見た時、他のお店で見たことないものがいっぱいある!造花もおしゃれなものがこんなにあるんだなあって感動しました。

ー ありがとうございます。

  花びしで仕入れをされる理由はなんですか?

小売店に置いてあるような造花ってあんまりぴったりのものがなくて……。でも花びしには、本物に近い造花とかおしゃれな造花とか、いろんな種類が豊富に置いてあるので。それにスタッフさんが商品を大事に選んで並べているんだなって気持ちがすごく伝わります。そんな造花屋さんってなかなかないですからね!自分が欲しかったものがここに来たらたくさんある。単純な造花屋さんというより、造花のセレクトショップですね!

ー 「探していたものがここにあった」というわけですね。

コーナーごとに提案されているので、買いたいお花を探すのに自分の作品テーマごとに選びやすいですし、雑貨と組み合わせてディスプレイしてあったり、自分の想像が膨らむお店だと思います。造花を使うようになってから、お花って特別なものでもあるけど、生活の中に溶け込んで毎日自分の心を和ませてくれるものだなってすごく分かるようになりました。

ー 仕入れがお好きなんですね!

材料を見ていると、とても幸せなんです。買ったけど作らなかったものなんてめっちゃあります(笑)東京の浅草橋界隈にも資材屋さんが集まっているので、そちらの方にも年に1回足を運ぶのですが、あまり目新しさは感じなくて……。花びしさんには毎回行くたびにわくわくします。仕入れ目的だけじゃなくて単純に見ていて楽しいです。

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ー 使いやすい、お気に入りの造花はありますか?

アスカさんのワイルドローズはずっと使っていて、平べったいところと、写真を撮ったときにとても映えるところが使いやすいです。花びらのグラデーションというか、色合いが水彩のようで……重なっていても立体的に見えるし、髪に乗せたときにすごく良いんですよね。あと、生地がしっかりしているので、繰り返し使っていても綺麗なままなのも良いです。ウェディングとか、成人式とか、めったに使わないようなときは繊細なお花も使うんですけど、普段使いのアクセサリーのときはそういう点も気にします。

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ー 作品を拝見したのですが、花冠はどれくらい時間がかかるものなんですか?

花冠は時間がかかります。特にオーダーメイドはとても気を使うので、お花選びの段階からとても悩みます。ウェディングアイテムってすごく特別で、値段も安いものにはならないじゃないですか。それなら、ウェディングが終わったあとも普段でも使えたら嬉しいなあって、自分だったらそう思うので。その後の二次会とか、何かパーティでとか、子どもが生まれたらその子につけてあげたりとか、いろいろ使えたら、お得感もあるしいいんじゃないかなと。部分的にコサージュとしても使えるようにしたりいろいろ工夫しています。

ー 他のアクセサリー作家さんを意識されたりしますか?

あんまり意識しないです。趣味でずっとやってきたことなので、自分のことを作家だとかオリジナリティを出していこうとかは思ってないです。ただ、色んなアクセサリーショップを見て回って「これ、めっちゃかわいいな」とか「どうやって作ってるんだろう」とか、一消費者として思います。憧れているお店や、すごいなと思う方もいっぱい居るんですけど、それよりも常に考えているのはお客さまのことですね。どんなもの欲しいかなあ、誰でも似合いそうなものがいいなあとか、その中で自分の好きな雰囲気は出して、お客さまに喜んでもらえたらいいなあって思います。

ー お客様の気持ちになって、作品作りをしていらっしゃるんですね。

モノを作る=身につけてくれる人がいる、ということが大前提なんです。なので、実際にお客さまが使うときのことを意識して製作しています。例えば、ヘアアクセサリーは成人式やウェディングで使ったあと、自分でヘアアレンジできないっていう人でもつけられるように土台にクリップを使ったり。自分の世界があってそれを表現したいというより、どんなものを作ったら喜んでもらえるのか。お客さまはかわいくて、素敵で、おしゃれなものを欲しいと求めているので、その部分を自分が提案するんだって考えています。

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ー 手作り作品でこれからお商売を始めたいと考えている方へ
  アドバイスをお願いします。

趣味から商売へ移行する方は多いですよね。うーん。商売しようと思うなら、何百という数を作れないとダメだと思います。数をこなさないとわからないことっていっぱいありますし、単純に自分の技術も高まって可能性も広がります。私はいつも、どんな風に生活の中で使ってもらえるのか想像しながら作品作りをするのですが、お客さまのニーズを想像することって大切だと思います。自分の作品の価値を高める努力、自分の作品の長所をアピールする努力もそれと並んで大事なことだなあ、と私も常に心に置いています。

ー 趣味で始めたい方へアドバイスをお願いします。

私も独学で試行錯誤しながらコツコツ作っていたように、技術よりもまず熱意が大事だと思います。作ってみたいものがあるなら、とりあえず挑戦してみたらいいと思います!最近はお教室とかも増えてきているし、きっかけとして参加してみるのもいいかも。

ー お教室を開いたりしてみたいですか?

やってみたいんですよ!バンド活動をしながら、手芸店で10年ほど働いて、その時にビーズや生地の仕入れも担当したり、定期的にお教室も開いていました。この2年ほど花冠など花嫁さまからオーダーメイドのご依頼をたくさん頂くようになったので、来年にはお客さまと直接交流できるように自宅アトリエも構えました。そのアトリエで造花のコサージュなどのお教室をするのが夢です。

ー 2016年にネットショップをオープンするとのことですが。

この4年ほどは、シーズンごとに新作提案をしてGarland Of Dewさんへの納品で精一杯の日々だったのですが、今後はオーダーメイドとネットショップ中心に活動していきたいと考えています。ネットショップでも花冠を中心にウェディングアイテムからデイリーなアクセサリーなど、幅広く展開する予定です。ネットショップといえど「自分のお店を開店する」と考えると、とてもワクワクします。ネットショップを通じて今までより更に全国各地のお客さまにtekutekuの作品を知って頂き、楽しんで頂きたいです。

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とてもなごやかなムードでのインタビューでした。
いつも楽しそうにお仕入れなさっている姿が印象的でしたが、お話をうかがいスタッフとしてもっと喜んでいただけるお店作りを目指したいと思います。
ありがとうございました。
(インタビュアー吉良・構成藤原)

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PROFILE

tekuteku(さわだともこ)

「ぱぱぼっくす」のヴォーカル&ギタリスト。幼少時に見よう見まねで始めた手芸を趣味として続け、2008年にtekutekuとして本格的にアクセサリー製作を開始。南船場にある「tapie style」での委託販売を経て、JR西日本ファッショングッズ部門が展開するアクセサリーセレクトショップ「Garland Of Dew」にて販売を開始。2013年よりオーダーメイド製作をスタートし、花冠・リングピローなどのウェディングアイテム、デイリーなアクセサリー作品を販売するネットショップを2016年に開設予定。音楽活動、アクセサリー製作など多方面に活躍している。
[tekuteku様のHPはこちら] http://tekuteku.me/